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>第11回 うつ病・そううつ病

2.うつ病の原因と症状

心だけでなく、体にも表れる症状

うつ病の人には、共通した性格が見られるといわれている。まじめ、責任感が強い、完ぺき主義などで、どれも一般的には好ましい性格だ。こうした性格の人が必ずしもうつ病になるわけではなく、ストレスを溜めやすい傾向があるためうつ状態になりやすいということだ。また、親族にうつ病の人がいる場合は、いない場合よりも発症率が高いという。これは、遺伝的にうつ病になりやすい体質を引き継いだためで、これもまた、そうした人が必ず発病するわけではない。

一般的に精神的なストレスがきっかけ(誘引)となり、うつ病は発病する。この精神的なストレスを負う原因は、驚くほど多岐に渡っている。職場や家庭などでの社会生活によるストレスの蓄積はもちろんのこと、脳の病気(脳梗塞やパーキンソン病)、体の病気も原因となる。人間の心と体は相互に影響しあっている。そのため、体調が悪いと気分が落ち込み、不安やイライラ感を招くこともある。それが高じてうつ病を引き起こすのだ。特にガン、糖尿病、心筋梗塞、脳血管疾患などはうつ病を招きやすいという。また、ほかの病気治療のために飲んだ薬(降圧薬や副腎皮質ホルモン剤など)が、うつ病を招くこともある。

精神的ストレスにより気分が塞ぐうつ状態は、だれもが生きていく中で経験することだ。だが、人間にはさまざまな機能を高めて、うつ状態に対応して抜け出す抵抗力が本来、備わっている。この抵抗力が低下していたり、ストレスが長期間続くと、心身に疲れがたまり、体調を崩すだけでなく、心の変調も伴う。それがうつ病だ。

抑えつけられたようなもの憂い気分の「抑うつ状態」、気力がなく物事に立ち向かうことができない「意欲減退」などから、精神と体の両方に症状が表れる。精神症状としては、集中力低下、注意力散漫、不安、取り越し苦労、自信の喪失が特徴的だ。身体症状としては、睡眠障害(不眠)、食欲不振、頭痛、腰痛、腹痛、疲労感、倦怠感などと、実に幅広い。こうしたさまざまな症状は、午前中に強く表れ、夕方にかけて軽減していく傾向がみられる。これを「日内変動」と呼ぶ。

近年、うつ病にはさまざまな症状や状態があることがわかり、それに従い、うつ病を分類するようになった。身体症状が表面に強く出ているため、精神症状が目立たないタイプを「仮面うつ病」と呼ぶ。この場合、自分がうつ病であることに気づきにくく、ほかの病気と区別されにくい。また、軽いうつ状態やそううつ状態が2年以上続いている場合を、重症と分け、「気分変調性障害」と分類している。

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