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>第6回 発達障害

3.発達障害の短い歴史

わずか数十年前に認識された障害

自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害といった発達障害そのものは、古くからあったものである。だが、それが医師や教育者により認識されはじめたのは20世紀に入ってからのこと。発達障害という概念はアメリカで生まれ、1963年、ケネディ大統領の下、アメリカ公法の正式な用語として「発達障害(developmental disabilities)」が記述され、後に同じ意味で「developmental disorders」が使われるようになった。ちなみに、医学の分野では知的障害は発達障害に含まれると考えられている。

現在では、発達障害の調査・研究が進み、発達障害が定義され、世界保健機関(WHO)が医学的診断基準を定めている。しかし、幼少期に専門医による診察を受ける機会がなく、発達障害という診断を受けないまま成人を迎えた人は、今も数多くいるはずである。発達障害であることを本人も周囲の人間も知らない状態で生活している人が、日本をはじめ世界中にまだまだたくさんいるのが現状だ。

日本に発達障害の概念が入ってきたのは、1970年代以降と思われる。日本の法令「発達障害者支援法」や福祉の分野では、知的障害は発達障害とは別途に法が整備され、支援が行われている。これは、見えやすくて分かりやすい知的障害に関する対応が先行し、見えにくく、そのため認識されるのも遅かった発達障害に関する対応が遅くなったためだ。

発達障害が認識されてからわずか数十年。発達障害者をサポートするためには、まず、広く一般の人々が正しい知識を持ち、理解することが大事である。

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