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>第2回 聴覚障害

4.聴覚障害者のコミュニケーション

手話、口話法、筆談......、様々な方法がある

聴覚障害者の主なコミュニケーション方法には、腕から指先までを使って表す手話、指で文字を表す指文字、唇の動きで表す口話法、筆談などが挙げられる。

手話は聴覚障害者にとって「見る言葉」として機能している。

手話には「日本語対応手話」、「日本手話」、「中間型手話」の三種類がある。

「日本語対応手話」とは、日本語の語順に1対1で対応するもので、「私/は/学校/に/行く」と助詞も含めて手話で表現する。

「日本手話」は必ずしも語順と対応してはおらず、伝えたい意味を捉えて表現する。たとえば「私は学校に行く」という内容を伝える場合、日本語手話では「学校/行く/私」と表し、助詞は省いてしまう。この方法なら手話で表現する量が「日本語対応手話」に比べて少なく簡易なため、聾者同士の日常会話ではよく使われている。

「中間型手話」はろう者とそうでない人とのコミュニケーションで最もよく使われる方法で、「日本語対応手話」で表す助詞の部分「は」や「に」を口話法で表現する。たとえばNHK教育テレビで放送されている「手話ニュース」で使われている手話は、これに該当する。

手話と交えて使うと便利なものに「指文字」がある。指文字は50音やアルファベット、数字などを指の形で表す方法で、固有名詞や外来語など、手話表現が決まっていない単語を現すときに用いる。

口話法とは、音声言語に基づいて行う方法で聴能、読話、発語の要素から成る。聴能は残存聴力を補聴器などで高め、言葉を聞き取ること。読話は話している人の口の動きから言葉の内容を読見取ること。発語は訓練により発声による言葉の伝達を行うことである。

筆談も聴覚障害者にとって便利なコミュニケーションの方法である。駅などの公共の場所では、今では「筆談ボード」の設置が珍しくない。

聴覚障害者との会話では、わかりやすい日本語の文法で、口を大きく開けて話すことを心がけよう。筆談をするときは、わかりやすい言葉を使って、読みやすく書くことが大切だ。

聴覚を補う手段として補聴器を使用し、聴力を最大限に生かして生活している聴覚障害者もいる。また、手術によって内耳に機器を埋め込む「人工内耳」の技術も普及しはじめた。補聴器では音の識別ができなかった人も、人工内耳によって聞き取りやすくなったというケースもある。

取材協力/鈴木茂樹(東京都立中央ろう学校校長)、伴 亨夫(東京都立大塚ろう学校校長)

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