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メンタルヘルス あるあるSOS

第1回職場にあふれる“うつ”のSOS

こんな社員、いるなあ、、、、。こんな部署、あるなあ、、、、。
あなたの会社によくあるメンタルヘルスのSOSを紹介します!

  • ケース1 眠れない主任
  • ケース2 集中力欠如営業マン
  • ケース3 イライラしてばかリーダー

イラスト:主任「君には期待しとるよ」、背中に「新規プロジェクト」と書かれた大きな石を背負ったAさん「おまかせく…ださ…い」、女子社員「主任、発注先、間違えてましたよ」

真面目で頼りになるA君に
新規プロジェクトを任せてみたが、
最近凡ミスが多いし、なんか変。
空回りしちゃってるんじゃない?

よくいる人

Aさん(29歳)
一人暮らし
大手電機メーカー 技術職 入社8年目

高い技術力に裏打ちされた地道で手堅い仕事ぶり。
人当たりも柔かく優しい人柄で、上司や後輩からの信頼は厚い。

よくある状況

今までの仕事ぶりから、とうとう主任に昇進したAさん。同時に新しい開発プロジェクトのリーダーにも抜擢された。新たな仕事にやる気を見せていたAさんだったが、部下の管理、顧客との折衝など今までやったことのない仕事も増え、今までも多かった残業がさらに増えてしまった。厳しい納期に真面目なAさんは気が気でない。ボロボロになって家に帰っても、身体は疲れているのに、よく眠れなくなった。
そんなある日、顧客からいきなりの仕事内容の大幅な変更依頼が!上司からは「お得意様だからとにかくやりきれ!お前ならできる」と言われ、ついつい自分で何とかしようと残業をさらに増やしてしまう。あれだけ満々だったやる気も萎え、凡ミスを連発。 この仕事、向いていないかもしれないと思いながらも必死に立ち向かい、毎日を過ごす。

メンタルヘルスSOSはこの3つ!

◆よく眠れない
◆仕事への意欲の低下
◆些細なミスが増えている

ワンポイントアドバイス

信頼できる仕事ぶりを発揮していたAさん。今までの仕事はその信頼に応えた素晴らしいものだったかもしれません。彼に期待をし、新たな仕事を任せ、もっと成長してほしい、、、優秀な人材こそ育てたい気持ちになるものです。
しかし、新たな任務に伴い、周囲の想像以上の急激な変化が彼の身の回りに起きています。

◆仕事量の増大
◆昇進による責任の増加
◆不慣れな部下の管理
◆厳しい納期
◆急な仕事の変更依頼
◆残業時間の増大
◆休息時間の減少

その結果、堅実な仕事ぶりのAさんに、

◆よく眠れない
◆仕事への意欲の低下
◆些細なミスが増えている

がみられるようになりました。

これは、実は「メンタルヘルスSOS うつのサイン」かもしれません。

こんなときは

◆仕事の状況を聞き、相談に乗る
◆部下の管理や教育についてアドバイスをする
◆新しい仕事へのアドバイスをする

このような対処をしてみましょう。
彼の心の負担を軽減できるはずです。
経験したことの無い職種に、戸惑うことは誰にでもありますよね。
SOSに気づいたら、周が積極的にサポートすることで、危機を回避しましょう。

うつ病について

“うつ”、“うつ病”という言葉は、近年広く使われるようにになりました。
これらの言葉にどんなイメージがありますか。

 ・気持ちが暗くなること
 ・怠けの言い訳
 ・気の弱い人がなる病気

このように考えていらっしゃる人はいませんか。これらは間違いです。
“うつ病”は、誰にでも罹る可能性のある身近な精神疾患です。さまざまな要因(ストレスなど)が重なって罹る場合もありますが、大きなきっかけが無い場合にも罹患する可能性のある病気です。

“うつ”という言葉は、一般的によく使われる言葉になっているため、
 「私、昨日は超うつだった。」
と、気持ちの落ち込みを表現する際も利用されます。しかし、 “うつの気分”と“うつ病”は全く違うものです。

どこからがうつ病?

うつ病が疑われた場合は、医療機関で正式に診断をうけましょう。

・憂うつな気持ちがある
・楽しかったはずの趣味などをやっても楽しみが感じられない

といった状態が、2週間以上続いている場合や、上記2点に加えて、眠れない、疲れやすい、食欲がない、集中力が出ないなども、うつ病の症状に含まれます。一時的な気持ちの落ち込みは誰にでも起こり得ますが、2週間以上継続しているという点が診断のポイントとなります。

風邪を例に考えてみてください。熱が2-3続くことはあるでしょうが、2週間も熱が下がらなかった場合は、「深刻な病気なのでは。」と疑い、医者にかかる方がほとんどではないでしょうか。2週間もうつの症状が続くということは心に大変な負担がかかっており、医者に行くべき深刻な状態なのです。

ひきはじめが肝心

“うつ病”は予防とかかりはじめの対処が大切です。
風邪もひき始めに無理をして肺炎になってしまった、といった事があるように、うつ病も無理を続けると回復が困難な状態になってしまう可能性があります。部下・同僚を見て、これはメンタルヘルスSOSではないか?と思ったら、職場でさまざまな対処をし、医療機関への受診を勧めましょう。

次回は、うつ病のほかの種類と、その他の精神疾患をご紹介します。

写真:なんこうしんいちろうさん

監修
南光進一郎

1972年東京大学医学部卒業。現在、帝京大学医学部精神神経科(メンタルヘルス科)主任教授。医学博士、精神保健指定医。【統合失調症患者の自立・就労を目指す薬物治療勉強会】世話人代表。
訳書:『分裂病がわかる本』 フラ・トリー著(監訳)日本評論社1997年。『分裂病の起源』 ゴッテスマン著(監訳)日本評論社1993年。『ホロコーストの科学』 ベンノ・ミュラーヒル著(監訳)岩波書店1992年等多数。