ページの先頭です。

3つのスキップメニューです。
このページの本文へ
メインメニューへ
ホームへ

障害者雇用Q&A

Q.1まずは、「障害者」について教えてください。

現行の法律では、一口に「障害者」を定義したものはなく、「身体障害」「知的障害」「精神障害」について、それぞれ「身体障害者福祉法」「知的障害者福祉法」「精神保健福祉法」で、規定しています。
障害者の雇用に関しては「障害者雇用促進法」で、それぞれ以下のように規定されています。

●障害者
「障害者」は、「身体障害、知的障害又は精神障害があるため、長期にわたり、職業生活に相当の制限を受け、又は職業生活を営むことが著しく困難な者をいう」とされています。 つまり、障害の種類を問わず、職業生活上の困難を抱えている、すべての種類の障害者が、この法律の対象となります。

●身体障害者
「身体障害者」は、視覚障害、聴覚・言語障害、肢体不自由、内部障害がある人をいいます。具体的には、身体障害者障害程度等級表の1~6級までの人、および7級に掲げる障害が2以上重複している人をいいます。 そのうち1~2級に該当する人、または3級に該当する障害を2以上重複していることで2級とされる人は「重度身体障害者」とされます。「重度身体障害者」の雇用率の算定にあたっては、1人を2人の障害者とみなすことができるなどの特別措置が取られています。 身体障害者であることの確認は「身体障害者手帳」の所持、または規定の診断書によってなされます。

●知的障害者
「知的障害者」は「障害者のうち、知的な障害をもつ者であって厚生労働省令で定める者」をいいます。
そのうち「重度知的障害者」は「知的障害者のうち、知的障害の程度が重い者であって厚生労働省令で定める者」をいい、「重度知的障害者」も雇用率の算定にあたっては、1人を2人の障害者とみなすことができるなどの特別措置が取られています。 知的障害者であることの確認は「療育手帳」の所持、または知的障害者判定機関が交付する判定書によってなされます。

●精神障害者
「精神障害者」とは、「精神障害がある者であって、厚生労働省令で定める者」とされています。 この「厚生労働省令で定める者」とは、「精神保健福祉法の定めにより精神障害者保健福祉手帳を交付されている者」、または「統合失調症、躁鬱病またはてんかんにかかっている者」で「症状が安定し就労が可能な状態にある者」のことをいいます。 なお、精神障害については、雇用率の算定にかかわる「重度障害」の規定はありません。

ページの先頭へ戻る

Q.2障害者を雇用するには、まず何から始めたらよいのですか?

<まずはハローワークへご相談を>

障害者の就職や採用についての相談は、ハローワークへ連絡することが第一歩になります。 ハローワークを、求人を出すところというだけでなく、雇用のためのサポート機関とも捉えてください。まずあなたの企業の現状を説明し、どのような方法、順序で取り組むべきか、連絡を取り合い、不安点はしっかり相談することが大切です。 ハローワークでは、就職を希望する障害者に対して、就職の斡旋から就職後のアフターケアまで、一貫したサービスを行っています。 まず、求職を申し込んだ障害者と、担当専門官が相談を行います。障害の状況、技能、知識、適性、希望などについて相談した後、登録されます。 また、職業相談員も配置されていて、障害者が適切な職業選択ができるように、相談・援助・指導をしています。 企業側としては、採用後のミスマッチを防ぐためにも、ハローワークに登録されている求職者情報をきちんと把握することが大切です。さらに、職場への定着をはかるために、就職後もハローワーク、障害者雇用促進のための関係機関などとの連携が不可欠です。

ページの先頭へ戻る

Q.3障害者の採用経路は、通常の採用経路と同じと考えてよいのでしょうか?

<基本は通常採用と同じ>

基本的には通常の採用と同じと考えてよいでしょう。新卒と中途採用とで時期が異なることも、通常の採用の場合と同じです。障害者の採用の経路をまとめると、以下のようになります。

・公共職業安定所(ハローワーク)、学生職業総合支援センター(学生センター)
・一般の大学、短大、高校、専門学校などの就職部
・特別支援学校(旧 養護学校、盲・聾学校)、筑波技術短大(聴覚・視覚)
・障害者職業能力開発校、障害者職業リハビリテーションセンター
・福祉作業所、授産施設などの福祉施設
・民営の職業紹介事業者(厚生労働省認定)
・就職情報誌への広告
・新聞広告
・縁故募集

最近では広告等での一般募集も増えていますが、採用後に各種助成金の活用を考えている場合には、ハローワーク経由の手続きが必要となります。どんな採用経路をとるにしても、前もって管轄のハローワークに求人票を出し、相談しておくことをおすすめします。 また、全国のハローワークでは、新卒者を対象にして、6月から9月頃に、「合同面接会」を開催しています。既卒者の中途採用については、随時(年に1,2回程度)「合同面接会」を開催しています。

面接会に参加したい場合は、日頃からハローワークに、その旨を伝えておきましょう。求人票を出していれば、個別に案内がくる場合も多くあります。 面接会は、ハローワークおよび各都道府県の障害者雇用促進協会が主催しています。それぞれの広報誌などにも掲載されますので、確認してください。

ページの先頭へ戻る

Q.4特別支援学校や福祉作業所に求人を出すことはできますか?

<特別支援学校へは求人を出すことが可能、福祉作業所の場合はハローワークを通じて>

●特別支援学校への求人
特別支援学校(旧 養護学校、盲・聾学校)には、ハローワークと同じように、職業紹介の業務が認められています。 以前から障害者を積極的に採用している企業では、地域の学校と長い付き合いがあり、お互いに良好な関係ができているため、就職希望者も多く、定着もよいようです。

新たに学校との関係を築きたい場合は、積極的に各学校の就職担当の先生に相談してみることをおすすめします。学校側も、就職先の確保に苦労している例が少なくないからです。 学校側には、採用の職種と労働条件を正確に伝えましょう。それによって良い結果が得られる可能性が高くなります。

その際も、学校あてとは別に、ハローワークへ求人票を提出しておきます。

●福祉作業所などへの求人
求人はハローワークを通じて行います。加えて、地域の施設に採用の意思を表示しておくことも、よい方法のひとつです。施設の連絡先については、地域の福祉事務所で入手できます。

福祉作業所や授産施設では、企業への就労をめざし、日頃から訓練を積んでいるところも多く、かなりの割合で企業への就労が可能な人が働いています。

そのほか、障害者の支援を行っている障害者雇用支援センター、障害者・就業生活支援センターに問い合わせることもひとつの方法です。

ページの先頭へ戻る

Q.5障害者にどのような仕事を任せればよいのでしょうか?

<応募者のもつ力をみて判断すること。業務の見直しなど社内準備もしっかりと>

「障害者を採用したいけれど、具体的にどのような業務を任せたらよいのか」という声をよく聞きます。

基本は、障害の有無にかかわりなく、応募者のもつ力をみて判断することです。 まずは「障害者には無理」という固定観念を持たないことから始めましょう。障害者といっても、その障害の程度によって、個々の能力や適性は異なります。

また、自分の企業の現場の業務をきちんと把握しておくことも大切なことです。 募集職種が決まっている場合には、業務を細分化しておいて、応募者がどの業務に対応可能か、判断できるようにしておきましょう。いくつかの業務の中でできないものが一つあるだけで「できない」と判断されて、良い人材を逃さないようにするためです。

また、はじめに職種を限定しすぎず、応募者の適性をみてから担当可能な業務を検討する方法もあります。 そのときに対応できるよう、まず業務の見直しをすることをおすすめします。社内でのしっかりとした準備が、雇用のミスマッチを防ぐことにもなります。

ページの先頭へ戻る

Q.6トイレなどの設備が十分でないため、受け入れが不安なのですが・・・

<大きく設備を変えずに対応できる場合も。助成金の活用による対応も可能>

例えば車椅子を使用している場合でも、障害の種類や状況、体格などにより、配慮すべきことが異なります。また、同じ障害種類、同じ等級の場合でも、個々によってすべき配慮は異なります。ですから、書類選考の時点で「車椅子を使用しているから、受け入れは難しい」などと判断することは避けましょう。

大きく設備を変えずとも、キャビネットの位置を変更するなど、職場の仲間のサポートで対応できる場合もあります。また、障害者の入社に対応するための設備改善には「障害者作業施設設置等助成金」の活用もできます。 車椅子を使用している人については重度というイメージがありますが、施設面さえクリアできれば、業務遂行上の障害は意外と少ない場合が多いものです。

面接でも、設備上の問題で受け入れ可能かを判断するのではなく、まずはその人の技能、経験、自社の中で人間関係を築いていけるかなどの適応能力をしっかり見極めることが大切です。

ページの先頭へ戻る

Q.7中小企業なので、障害者を採用するのはむずかしいと思うのですが・・・

<「戦力」と考え積極的に採用を。法令遵守の考え方からも進めていく必要あり>

中小企業にとって、人材の確保は重要な問題です。第一に、これからは障害者も企業の「戦力」と考えて、採用を積極的に検討してみることが大切です。

「働きたい」「働ける」という障害者は、各地に多数います。ですから、地域の身近な雇用の場である中小企業で障害者雇用が広がることは、歓迎されます。 企業の中には、すでに地域の福祉作業所や特別支援学校などから、現場実習を受け入れている例もあります。現場実習は、障害者の採用を検討する際、職場への適応の判断材料にすることができます。また、その後雇用したときのミスマッチを防ぐことにもつながります。

第二に、法令遵守の考え方からも、中小企業も障害者雇用を進めていく必要があります。 障害者雇用促進法で定める法定雇用率は1.8%です。これは、従業員56名で1名の障害者を雇用するという計算になります。

以上のような点をふまえ、採用にあたっては、すでに障害者を雇用している企業の情報も収集してみましょう。 下記URLには、様々な規模、業種の企業の障害者雇用の事例が掲載されています。

独立行政法人 高齢者・障害者雇用支援機構
「障害者雇用事例リファレンスサービス」

ページの先頭へ戻る

Q.8短時間勤務やパート勤務の場合も、実雇用率にカウントされますか?

<障害の種類や程度、勤務時間によってはカウントできる場合あり>

通常、企業にはさまざまな雇用形態があり、就業形態も短時間勤務、パート、在宅勤務などさまざまです。
障害者の雇用に関しても同様で、一律に正規従業員である必要はありません。ただし、実雇用率の対象となるかどうかは、障害の種類や程度、勤務時間などによって決まりますので、注意が必要です。
実雇用率の対象となるのは、原則として、所定労働時間週30時間以上の常用雇用労働者(1年を超えて雇用が見込まれる者)です。
しかし、以下のようにカウントされる場合があります。

●重度障害者の場合
通常勤務(週30時間以上)の場合、1人の雇用で2人としてカウント(ダブルカウント制)されます。短時間勤務(週20時間以上30時間未満)では、1人のカウントとなります。

●精神障害者
短時間勤務(週20時間以上30時間未満)の場合、1人の雇用で0.5人とカウントされます。

このように、短時間勤務やパート勤務も、障害者雇用の検討材料となりえます。しかし、例えば重度障害者だから短時間勤務に限定するといったことではなく、これを選択肢のひとつとして考えるほうが望ましいでしょう。

ページの先頭へ戻る

Q.9障害者の雇用を検討していますが、なかなか採用に結びつきません・・・

<障害状況に合わせて担当業務を考える方法もあり。社内の協力体制の確立も大切>

障害者を採用する場合も、通常の場合と同じく、企業全体の採用計画の中で検討したうえで、担当可能な業務を任せるのが本来のあり方といえます。

しかし、特にこれまで障害者雇用に取り組んでこなかった企業にとっては、どの程度の障害がどのような業務に適しているかの判断がむずかしいものです。そのため、応募者があっても採用に結びつかないことが多いようです。 このような場合、少し視点を変えて、応募者の障害状況に合わせて担当業務を考えてみると、採用の可能性が出てくることがあります。

また、はじめて障害者雇用をする企業に少なくないのが、本人に確認する前に「これはできないだろう」と決めつけてしまうケースですので、注意が必要です。 さらに、採用に結びつけるためには、採用側と現場の協力体制の確立が大切です。たとえ採用担当者が前向きでも、現場の受け入れ体制が整わないなどの理由で採用が見送られるケースも見られます。採用担当だけでなく、受け入れに関連する部署の協力を得られる体制を整えておくことも大切です。

ページの先頭へ戻る

Q.10採用面接では、どのような配慮が必要ですか?

<通常の選考と同じ条件でのぞめるよう、配慮が必要>

基本的には、通常の採用選考と同じと考えてかまいません。しかし、事前にある程度、障害の状況を把握しておいたほうがよいでしょう。 面接で必要な配慮は、障害の種類によって異なります。

たとえば、筆記試験がある場合、弱視の人には試験用紙を拡大コピーする、聴覚障害者には、説明が聞き取りやすいように席を前列に設ける、筆談ができる準備をするなどが必要でしょう。また全盲の人には、点字や口頭での試験を実施することも考えられます。車椅子使用の場合には、試験会場までのアクセスなども事前に確認しておくことです。 このように身体に障害のある場合には、選考方法に関する配慮よりも、むしろ、通常の採用と同じ条件で選考にあたれるかどうかの配慮が求められます。

知的障害者の場合には、特別支援学校や職業訓練施設などでの職場実習を通じて、作業能力、体力・持久力、指示への対応力などの適性を判断することが多いようです。そのほかにも、社会生活面での自立性や、集団での適応力などをみる必要があります。 しかし、短期間の実習や、一時的な面接ではつかみにくい点もあります。そうした場合には、学校の先生や施設の指導員から、応募者の障害特性を聞き取るなどの対応も役立ちます。

ページの先頭へ戻る

Q.11採用面接で、障害の状況について、詳しく聞いてもよいのでしょうか?

<聞くことは可能だが、必要性を説明し本人の同意を得ることが必須>

面接で障害の状況を聞く場合は、「採用後の配属部門や、実際に行ってもらう業務などへの適切な対応につなげるため」ということをよく説明し、本人の同意を得たうえで、聞くようにしましょう。
障害者手帳や医師の診断書が必要な場合も、本人の同意を得たうえで提出してもらうことが重要です。もちろん、個人情報は他に漏らしてはなりません。
採用面接で、障害の状況の聞き取りばかりに重点を置くと、応募者の意欲をそぐ可能性があるので、注意が必要です。

障害状況の把握については、以下のURLも参考にして下さい。

厚生労働省HP
プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの概要

ページの先頭へ戻る

Q.12採用の前に、実習を行って合否を決めることはできますか?

<「障害者委託訓練」「トライアル雇用」など複数の制度があります>

【職業訓練の委託先として受け入れるもの】

●障害者委託訓練
委託訓練は、専門学校や社会福祉法人が委託先となるコース、一般企業が委託先となるコースにわかれています。そのうち、一般企業が委託先となるのが「実践能力習得訓練」です。
詳細は、以下のURLを参考にして下さい。

厚生労働省HP
障害者の態様に応じた多様な委託訓練(障害者委託訓練)

●社会適応訓練
精神障害者を対象としています。精神障害者の社会復帰に理解のある企業に一定期間通い、仕事への意欲、環境に適応する力、人づきあいなどの社会適応訓練を実施する制度です。

【短期雇用契約を結んで行うもの】

●障害者試行雇用事業(トライアル雇用)
「障害者試行雇用事業(トライアル雇用)」は、職場に適応が可能か、お互いに実際に確認してから本雇用に進むかどうかを決めることのできる制度です。
詳細は、以下のURLを参考にして下さい。

厚生労働省HP
障害者試行雇用事業(PDF)
試行雇用(トライアル雇用)奨励金

●精神障害者ステップアップ雇用
精神障害者を対象としたトライアル雇用という位置づけで、平成20年4月に制度化されました。
詳細は、以下のURLを参考にして下さい。

厚生労働省HP
「精神障害者ステップアップ雇用」による常用雇用への移行の促進(PDF)
「精神障害者ステップアップ雇用奨励金」のご案内(PDF)

他に、本雇用を前提として行うものとして職業適応訓練、短期職場訓練があります。また、公的支援を受けず、企業独自に当人と話し合いのうえ、現場で訓練することも可能です。

ページの先頭へ戻る

Q.13初めて障害者を雇用します。給与については、どう考えたらよいでしょうか?

<成果を反映した、納得のいくものにすることが重要なポイント>

障害者の給与について、これまでは、同じ仕事を担当しながら給与体系は別であるといった場合もみられたようです。しかし、障害者であるからといって、必ずしも担当業務の遂行能力が劣っていたり、実績があげられないとは限りません。その人が担当する職務や個人の業績で、評価をするべきです。

一方、重度の障害などで、担当業務の遂行において、障害のない社員と同じレベルを期待できない場合は、同じ成果を求めることは、かえって本人の負担となる場合があることにも配慮しましょう。職務を変えて、その職務に見合った給与規定を適用することを考えましょう。 障害の特性に合わせた雇用管理を実施し、給与に関しても、成果を反映した、納得のいくものにすることが重要なポイントです。

また、給与の決定にあたっては、障害年金の有無が前提になるものではないと考えるべきです。 同程度の年齢、経験で同程度の業務を行う社員の給与をベースに、社員間のバランスを考えたうえで、成果や生産性を基準にして、給与を決定するとよいでしょう。

ページの先頭へ戻る

Q.14障害者の入社にあたり、管理者や同僚社員に対して、研修などの必要がありますか?

<必要に応じて、障害理解の場を設けるなどの対応を>

必要な配慮は、日常業務を通じて障害のある社員と接するうちに、自然に身につくことが多いようです。

しかし、初めて障害者が配属された場合、どうしても必要な配慮に欠けてしまったり、不慣れなゆえの遠慮があったりするものです。 一方、配属された障害者も、緊張したり遠慮して、頼みたいことを口にできない場合もあります。そのため無理をして一人で業務を行い、思わぬ事故に遭ってしまったとか、誰にも相談できずに一人で悩み、結果として体調を崩してしまうということもあります。

そこで、できれば人事担当が事前に、配属される社員の障害特性をその上司に説明し、その人の障害状況や、必要と考えられる配慮を確認しておいたほうがよいでしょう。 目に見えない障害で、特にサポートも必要としないときには、あえて事前に周囲の人たちに知らせる必要がない場合もあります。しかし、聴覚障害の場合で、聞こえないことを周囲の人が知らなかったために、職場の人間関係がうまくいかなかった事例もありますので、適切な対応が必要です。

受け入れに際し、配属予定の部署の人たちに対して、障害に関する知識を説明する場を設けるというのもひとつの方法です。正しい理解がされたことによって、配属後のコミュニケーションがうまくいっているという例もあります。ちょっとした配慮が大きな効果につながります。

ページの先頭へ戻る

Q.15定期的に通院がある場合は、どのような扱いにすればよいでしょうか?

<他の社員とのバランスを考慮した上で、柔軟な対応を>

障害の状態が安定していても、検査や投薬のために定期的な通院が必要な場合があります。取り扱いのケースとしては、次の3つが考えられます。

●勤務時間内通院
勤務時間内の通院の場合、年次有給休暇を活用する場合が多いようです。半日休暇の利用や、時間単位の早退・遅刻が認められるような配慮があれば、与えられた年休を有効に使うことが可能になります。
ただし、法律で定められた範囲では、年休の取得に関しては、時間単位で取得することは認められていません。しかし、企業がそれ以上に付与する法定外の年休については、企業の判断で、時間単位での取得も可能になります。

●通院休暇
1か月に1日か2日、通院のための特別休暇を付与している企業もあります。この休暇を有給とするか無給とするかは、それぞれの企業の判断となります。他の制度との整合性や、他の社員とのバランスなどを考慮したうえで決定すればよいでしょう。

●フレックスタイム制での対応
フレックスタイム制は、始業・終業の時刻を労働者自身が決定できる制度です。業務の内容によってはこの制度を利用できない場合もありますが、部門単位で利用している企業もあります。フレックスタイム制は、通院時間の確保や体力に合わせた勤務など、労働時間の柔軟化に効果をあげています。

特に人工透析が必要な人の場合は、週に2~3回の通院は欠かせず、1回の透析で4時間近くを要します。夜間透析をしたり、勤務地に近い病院で実施している場合でも、病院までの所要時間などを考慮すると、通常の退社時間では間に合わないこともあり、早退を認め、欠勤時間扱いとする場合が多く見られます。

この欠勤時間を有給とするか無給とするかも企業の判断によりますが、有給にした場合でも、賞与の算定には欠勤時間の対象とするなど、他の社員とのバランスを考慮した対応をしているようです。

ページの先頭へ戻る

Q.16視覚障害や、知的障害のある社員の通勤が心配です・・・

<まずは本人と話をする。通勤援助者を委嘱する場合、助成金の活用も可能>

視覚障害者の場合、まずは本人と話し合うことが必要です。障害の状況によって、歩行に問題のない人もいます。全盲の人の場合は、採用が決まってから初出勤までに、家族や介助者をともなって何度か試しに通勤してみて、入社後は一人で通勤している人が多いようです。

一人での通勤が難しい場合は、補助者をつけるなどの配慮も必要です。このような人的サポートには「重度障害者通勤対策助成金」が活用できます。 知的障害者の場合も、基本的に考え方は同じです。しかし、事故などで電車が止まってしまった際の対応がむずかしいので、通勤に慣れるまで、家族などの協力が必要になります。

企業側の配慮の具体例としては、日常の業務指導の一環として本人と話し合い、トラブルに備えて、社員証明書や連絡先を明記したカードを常時携帯し、通勤途上で困ったことがあったら、会社や家庭に連絡をするように指導しているところがあります。 企業が知的障害のある社員のために、通勤援助者を委嘱する場合などにも「重度障害者通勤対策助成金」の活用ができます。 

ページの先頭へ戻る

Q.17入社後、スムーズに職場になじんでもらえるか不安です。

<採用前に話し合い、お互いの不安を少なくする努力を。ジョブコーチの活用もひとつの方法>

障害の有無にかかわらず、初めて勤務する職場は、人間関係や職場環境など、なにかと不安があるものです。
一方、企業側からも「職場定着をはかることは、採用以上に難しい」との声があります。
まずは採用面接の際に、双方が率直に話し合うことが大事です。障害者から会社に対する希望を聞き、企業からも社内の状況をきちんと説明することが求められます。Q14にも、入社にあたっての配慮点をあげていますので参考にしてください。

また、ジョブコーチ(職場適応援助者)による支援を導入することもひとつの方法です。
ジョブコーチは障害者に対し、仕事や職場に適応するための支援などを行います。また、企業に対しても、障害の適切な理解や配慮について助言したり、仕事内容や指導方法を改善するための提案などをします。
ジョブコーチには、次の3種類があります。

地域障害者職業センターに所属する「配置型ジョブコーチ」、福祉施設等に所属する「第1号ジョブコーチ」、自社で雇用する障害者を支援する「第2号ジョブコーチ」です。
配置型ジョブコーチの支援を希望する場合は、地域障害者職業センターが窓口になります。
ジョブコーチについては、以下のURLを参考にして下さい。

独立行政法人 高齢・障害者支援機構
「職業適応援助者(ジョブコーチ)による支援事業」

ページの先頭へ戻る

Q.18障害者の雇用全般に関して、どのような配慮が必要ですか?

<必要な配慮を把握し、周囲の社員の理解も促す。特別扱いは逆効果>

基本的には、障害のない社員と同様に接することが大切です。

同時に職場では、上司がその社員の障害状況を把握して、日常どのような配慮を必要としているかを理解し、状況に応じて、周囲の社員の理解を促すことも大切です。 また、同じ障害の同じ等級でも個々人によって異なりますので、この障害にはこの対応というように、一律に対応することは避けるべきでしょう。

安全管理や健康管理、緊急時対応なども含め、配慮すべきところは配慮する、しかし特別扱いはしないといった姿勢で、障害者雇用に取り組んでいただければと思います。

ページの先頭へ戻る

Q.19障害者の採用に関して、助成金制度があると聞いたのですが・・・

助成金には、国の助成金制度、障害者雇用納付金制度にもとづく助成金制度があります。

●国の助成金
障害者を雇用した事業主に対して、賃金の一部を助成する「特定求職者雇用開発助成金」があります。
ハローワークまたは職業紹介事業者(厚生労働省認定)からの紹介であること、雇入れの前後6ヶ月に、事業主都合により従業員を解雇していないことなど、支給条件がありますので、注意が必要です。

●雇用納付金制度の助成金
障害者が就労するのに必要な、作業施設の改善などの費用を一部助成するものです。「障害者作業施設設置等助成金」などがあります。

こちらも、利用にはいくつか条件があり、種類によって申請手続きなどが違いますので注意してください。以下のURLをご覧下さい。

独立行政法人 高齢者・障害者雇用支援機構
「障害者雇用納付金制度に基づく各種助成金の内容」

ページの先頭へ戻る

Q.20障害者雇用について、相談にのってほしいのですが・・・

ATARIMAEプロジェクト「障害者雇用相談室」を、ぜひご活用ください。
この「障害者雇用Q&A」では基本的な内容をお伝えしました。具体的に障害者を雇用する際は、それぞれの企業により、当然の状況が異なってきます。
「どのような職種で採用すべきか」「特例子会社を設立するには?」など、企業の皆さまからのご相談に、東京経営者協会の障害者雇用アドバイザーをはじめとする専門家がお答えします。
メール相談、または対面相談を無料で受け付けております。

下記URLよりお問合せください。
障害者雇用相談室

ページの先頭へ戻る