
坂根正弘会長がセンタを訪問

野路國夫社長とセンタ社員が懇談
2007年12月には特例子会社設立準備グループが発足。08年1月には戦略検討会で最終承認を受けるまでにこぎつけた。ところが、この検討会で方針が大転換。本社人事部のなかに、ひとつの部門として知的障害者が働くビジネスクリエーションセンタを設立することになった。
下村 最終段階で部門構想に急転したのはどうしてだったのですか?
木村 実は野路社長のひと言がきっかけだったんです。「特例子会社という形での雇用が、本当にノーマライゼーションなのか」と。最初は唖然としましたが、ノーマライゼーションという言葉の意味を考えれば、社員と接する社内部門のほうがいいのかなと思いました。コマツの社風にはそのほうが合うということですね。
下村 部門設立が決まったとき、木村さんはどう感じましたか?
木村 正直、楽になりましたね。会社経営となると、「本当に利益を生むのか?」といった心配事がいろいろありましたが、それらが吹っ切れたので。もうひとつには、人事部が率先して障害者を雇い、「他の部門でもどうぞ」と言えるのは大きいなとも思いました。
下村 人事部が自ら雇って見せることに、大きな意味があると?
木村 ええ。それでこそ会社のなかで障害者雇用がうまくいく。僕はそう思っているんです。
下村 実際に雇用に至るまでの道筋を教えてください。
木村 ハローワークに求人を依頼し、採用面接の後、委託訓練制度(*)を活用した実習をへて勤務評価をし、合格するとトライアル雇用。さらに勤務評価で合否を決め、契約社員として本採用になります。雇用期間は1年間ですが、勤務評価によって雇用延長も可能です。実際にはほとんどが雇用を延長しています。そして最終的には、正社員としての採用も検討しています。まだその段階まで至った例はありませんが、やはり、会社に入ってきた障害者の方たちに希望を与えることが必要ですから。
(*)障害者委託訓練
http://www.atarimae.jp/forCompanies/dictionary/system/37.html
下村 雇用後の周囲の支援体制はどうなっていますか?
木村 うちのセンタで行っている週1回の運営会議のほかに、当センタと就業・生活支援センター、ハローワークの雇用指導官、それに7つの障がい者就労支援センターで構成する「就労支援センター会議」を1、2カ月に1回開き、定着支援や就労の現状・評価、雇用計画、生活支援・指導などについて話し合っています。また、その会議では特別支援学校との連携も進めています。
木村道弘(きむら・みちひろ)さん
株式会社 コマツ 人事部ビジネスクリエーションセンタ所長
昭和22年生まれ。「人事部ビジネスクリエーションセンタ」の立ち上げを行い、運営を担っている人物。「出張作業」などのアイデアをもち、社内での仕事の創出、社内で障害者があたりまえに働くことを認知させるための事業展開に務めている。



























